「セカンドライフ」という言葉が流行り、「田舎暮し」が人気に
なって来た昨今である。
私が定年退職を意識したのは50歳を迎えた時だった。
それまでは就職後の経過年を加算していくだけだったが、50歳以降
は、定年まであと10年と言うように逆算・減算して考えるように
なった。その頃は横浜に暮らし東京に通勤していた。
その時からカウントダウンが始まったように思う。先ず頭をよぎった
のが「定年退職後、何をして過ごすのだろう?」という疑問。
無趣味な自分。敢えて言うなら、仕事が生き甲斐だったかも知れない。
多分、スポーツジムに行って図書館。その後は…?
定年を迎えるのが怖い。
それからの3年間は何度も何度も頭の中でセカンドライフをシミュレーション
したように思う。そして辿り着いた、自分にとって大事な事。
・人混みが苦手だから地方都市でのんびり暮らしたい。
・ガーデニングやDIYは好きだから趣味にして暮らす。
海外移住も考え説明会にも行った。
田舎暮しの本も定期購読した。
結局は「田舎に移住して自給自足の生活をする」と言う何とも
ありきたりな結論になったが、それが夢となったのも事実である。
それからは、古民家物件を検索したり、収支計算したりなど
定年後を想定して楽しんでいたのです。
そんなある日、妻の父親が病気で他界。実家の農業を
どうするのかという問題が起きたのだ。